VITZ U 5Door ESE   <Part.1>


写真 説明
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まずは、キットの説明と紹介です。

キットは、
フジミ模型
インチアップディスクシリーズNo78
トヨタ ヴィッツ 5Door U ユーロスポーツエディション
スケール:1/24
価格:1800円
です。
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ボディとシャシーパーツです。

ボディ成形色は黒。どうせ塗装するのですから白で成形してくれれば楽なのでしょうが、いろんな人に楽しんでもらうためには仕方ないのでしょうね。
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インテリアパーツです。

上のパーツとあわせても、パーツの数は多くありません。
塗装もしないでそのまま組み立てれば30分で出来あがりますね。
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ウインドウガラス、ヘッドランプパーツ等のクリアパーツです。

特に手をいれなくてもきれいですね。
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タイヤ、アルミホール、デカール、メッキパーツ類です。

グリルとアルミホイールはシルバー、ミラーはメッキときちんと区別されています。
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組み立て説明書です。

今回は何度も作成しているヴィッツなので、ほとんど見ずにいくとおもいます。たぶん。
でも、初めての場合はしっかり最初にすべてに目を通しておきましょう。

さて、それでは製作にとりかかることにしましょう。
作りなれているキットですし、パーツ点数もたいしたことのないキットではありますが、ホームページにあげながらの製作は初めてとなりますので、どたばたしながらの製作となりそうです。
どうかのんびりとお付き合い下さい。Part.2よりスタート。
<7>2000年6月14日(水)
さて、一番最初はボディからです。成形時の上型と下型の隙間によってできるパーティングラインを#1000の耐水ペーパーと平ヤスリで丁寧に消していきます。一番目立つのは前後バンパーなので、形を整えながら根気よく消します。後ろのバンパーの下の方には、シャシーを受けるための裏側のツメのせいで2ヶ所ヒケもできていますので、耐水ペーパーをまるめて平滑になるまで削ります。この程度ならパテより削る方がきれいです。Aピラーからルーフにかけてと、ウインドウの下あたりも凸凹型が結構ありますので、ペーパーで平滑にします。このキットはヘッドランプとテールランプのレンズが合いにくいので、同時にうまくはいるように干渉しているところは削っておきます。運転席側テールランプが結構干渉します。(写真は作業終了時)
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ここまでで使った道具はこれだけです。
耐水ペーパーは、タミヤのフィニッシングペーパーを写真のように小さくカットしてフィルムケースに入れて使っています。#400、#600、#1000、#1200、#1500、#2000を常用していますが、今の段階は#1000と#400で十分です。なお、やはりよく消費するのは#1000と#2000でして、タミヤさんがセットではなくてこれだけは単品販売していただくとありがたいのですが。
さて、このあとは、ボディの下塗りをおこない、キズやパーティングラインの消し忘れなどをチェック、修正していきます。

(ここまでの製作時間:2.0Hr
<9>2000年6月15日(木)
さーてと、サーフェサーを吹こうかなとおもって最終チェックをしていたら、なんと今回のヴィッツ、リアワイパーの取り付け穴がありませーーーん。となりの一番最初にでた「5DoorU」はしっかりあいています。静岡ホビーショー用に作った「5DoorB」もあいていました。
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手持ちのキットを調べて見ると、あいているのは初期に発売された「5DoorU」のみ。「ヤリス」も「ダウスヴィッツ」も今回の「ユーロヴィッツ」もあいていません。
原因はあきらか。穴のあいていないキットはへそのようなあとがあるので、たぶん型のこの部分の突起(穴を成形するんだから型は突起ですよね)がなんらかの原因で折れたか無くなってしまったんですね。フジミさんヴィッツのキット高いんですよ。ダウスヴィッツなんか2300円ですよ。もう少し気を使いましょうよ。初心者の方々はとまどいますよ。
ということで、ここはピンバイスで1mmの穴をあけておきます。
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では、予想外の作業だった穴あけも終わり(たいした作業ではありませんが)、サーフェサーの塗装にはいります。
サーフェサーを塗る準備として、ボディに取っ手をつけます。サーフェサーは今後塗装する部分全部に塗る必要がありますので、取っ手はボンネットの部分に取り付けます。
取っ手は普通の角棒、取り付けは強力両面テープです。
こんなんじゃ乾燥する時、どう置くんだという方もいらっしゃるだろうと思いますが、あとでも述べますが乾燥の必要はないのです。(????)
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今回のボディ色はブラック(ユーロヴィッツのイメージカラー)の予定ですので、サーフェサーは通常のグレイのもので十分です。商品名は、写真では見難いですが、グンゼの「Mr.SURFACER1000」です。Mrカラーシンナーで薄めて使います。
これもわかり難いと思いますが、写真の調色皿くらいの量で十分です。これでタミヤスプレーワークの付属ハンドピースのカップ8分目くらいです。今回はボディが小さいこともありこれで少し余りました。
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サーフェサー塗装後です。
左の写真は、塗装直後の状態です。つまり、直後でもこうして手で持ってなんら問題ありません。今後の本塗装もそうですが、私の場合、タミヤスプレーワークのハンドピースの細いノズルを使っており、吹きつけて塗料が対象物につく前にシンナー分は気化するような塗り方を心がけています。これだと絶対塗料が垂れることもありませんし、塗装膜の厚さも最低限ですみます。(クリア塗装だけは少しシンナー分ものせて艶をだしますが、基本的には艶は研ぎ出しで出しますので、考え方は同様です。)
右の写真は、サーフェサー塗装後すぐに修正をかけているところです。段差があったり、面が波打っているところは耐水ペーパーの#1000でならすように滑らかにします。滑らかにしたらすぐにまた、サーフェサーを吹いてチェックし、だめならまたペーパーをかけます。これを全体において納得するまで繰り返します。この間、ハンドピースにはサーフェサーをいれたままなので、効率的です。
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以上で下塗りは完成しました。
なお、今まで触れませんでしたが、ボディと同色のパーツはここまでは作業をボディと同じに進めます。今回はドアミラーだけですが、スポイラーなどもそうです。
さて、次はボディの内側の塗装と、台座への取り付け用ネジのナットのシャシーへの取り付けにはいります。

(ここまでの製作時間:2.0Hr+1.5Hr=3.5Hr)
<15>2000年6月20日(火)
私の作品の仕様は、WAVEのT-Case・Mへの取り付けとなっていますので、そのための取り付けナットをシャシーに取り付けます。取り付けネジは3mm径を使っていますので、それにあうナットをエポキシパテで包み込んで固定します。出来あがりが左の写真です。なお、取り付けボルトのシャシーと台座の間には、ネジの締め付けによっておこるシャシーのたわみを防ぐために適切な長さのパイプをはめますが、そのためにこのナット取り付け部分はパイプの接する外側は平坦な部分でなくてはいけません。ヴィッツの場合、後ろ側はいいのですが、前側は内装や足回り部品のじゃまにならない良い場所がありませんので、一部モールドを平坦に削ってあります。
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並行して、細かいパーツ類をランナーからはずしてパーティングライン消し、整形をおこなっていきます。同時に、塗装の順番や漏れのないように、私の場合は塗る色によってわけていきます。(この細かいパーツのパーティングライン消しや整形が一番地味で忍耐のいる作業です。私の場合・・・)

(ここまでの製作時間:3.5Hr+\1.0Hr=4.5Hr)
<17>2000年6月21日(水)
各パーツのパーティングライン消しと整形が終わると塗装を行います。
今回の順番は、シャシーにつや消し黒(Mrカラー#33)、ダッシュボード、ステアリング、コンソールボックス、ドア内張り下部のライトグレイ(Mrカラー#97)、足回り部品、ワイパー、ナンバーフレーム等のセミグロスブラック(Mrカラー#92)、マフラー、排気管、アルミホイール、ディスクブレーキのシルバー(Mrカラー#8)でおこないました。すべて吹き付け塗装です。写真は、セミグロスブラックの塗装風景です。小物が多いのでクリップを多用して保持しています。
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左の写真は、Mrカラー#97をボディの内側に内装色として吹き付けました。このあと、内側は最後までマスキングをしたままとなります。
下の写真は、シルバーの塗装風景です。
アルミホイールは、そのままではメッキの輝きが強いので軽くシルバーで輝きを抑えます。


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以上で、各パーツ類の塗装がここまで進みました。
内装はヴィッツの場合、複数の色が使われていますので、これからマスキングを繰り返して塗装を進めていきます。

(ここまでの製作時間:4.5Hr+5.0Hr=9.5Hr)

以降はPart.3に掲載します。
<20>2000年7月16日(日)
わらちゃん(つまり私)が急病で入院するというハプニングがあり、しばらく模型製作どころではない日々が続きましたが、ようやく意欲も戻り制作を再開します。
ボディの塗装からスタートしたいと思いますが、ボディは室内色の塗装まで終わっていましたので、まず、その室内をマスキングします。
写真のように、まず室内に幅の広いマスキングテープを貼ります。後で見える部分だけで十分です。
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しっかり貼り終えたら、余分な部分をカットします。
以前はカットするのに外側から窓の部分をふちにそって切りとって抜いたのですが、そうするとボディの塗装をおこなった後マスキングテープをはがすと窓枠のふちに塗料のバリができてしまい調子が悪いので、今はカットは室内側より窓枠のふちから0.5mmくらいのところをデザインナイフで慎重にカットしています。結果は写真の通りです。言うまでもないと思いますが、この作業は必ず新しい刃先で行います。このマスキングテープは最後に窓枠を塗装するまで貼ったままとなります。その間には、塗装の研ぎ出しも行いますのでボデーを洗ったりという工程も含まれますが、それでも貼ったままです。
(皆さんは室内色はどういうタイミングでどう塗装されるんでしょうね)
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いよいよボディの本塗装を行います。

今回のボディ色は、ユーロスポーツのイメージカラーのブラックマイカとします。
ブラックマイカはトヨタのカラーコード#209という色です。写真左のようにタッチアップペイントです。これを写真右のMrカラーエアーブラシ用シンナーで薄めて吹き付けます。
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作業途中の写真はひとりで作業を行っている都合上ご紹介できませんが、塗装後のボディをご覧下さい。
特記する事としては、本塗装も塗装後すぐに乾燥するので手で触ってもべたつかない。ツヤは光の反射でもわかるように鈍くて、どちらかというとツヤは無い状態。吹き付け塗装で塗ったにもかかわらず、内側への塗料の回り込みが少ない。つまり、吹き付ける塗料は回り込まないほど少ない。(サーフェサーの色が結構残っているのがわかっていただけると思います。)これは、一番細いノズルを使って吹き付けている結果で、このくらいの塗装でなければ、出来あがった時にぼってりしてしまってシャープさがでません。この後しばらく乾燥させデカールを貼り、24時間以上放置したうえで上塗りクリア塗装を行います。
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ボディの完全乾燥を待つ間、シャシーを組み立てます。
パーツ類はすでに塗装してありますが、シャシーにモールドされている排気管や、ミッションケースなどを筆塗りで塗装します。あまり、裏にはこだわりませんが、排気管にはシルバー塗装のあとクリアオレンジを塗って、焼けた感じをだしてアクセントとしています。

(ここまでの製作時間:9.5Hr+2.0Hr=11.5Hr)
<25>2000年7月24日(月)
中塗りをして、1週間が経ちましたので乾燥は十分ということで、室内を塗装する前にクリア塗装を行います。
なお、デカールは2日前に空いている時間を利用してすでに貼ってあります。ヴィッツの場合は、フロントグリル上のオーナメントと、後ろのVitzのエンブレムの2ヶ所です。クリアはMrカラーの#155、シンナーはエアーブラシ用レベリングシンナーです。3〜5倍程度に薄め(吹き付けて蜘蛛の巣のようにならない)、写真のくらいの量を作ります。ヴィッツクラスなら1台分このくらいの量で十分でしょう。クラウンクラスでもこのカップ一杯は使いません。用意ができたら、ボディのほこりをしっかりエアーで吹き飛ばした後、吹き付けを行います。
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クリア塗装後のボディです。
塗装後5分くらいの写真ですが、もう軽くなら指でさわっても大丈夫な状態です。ルーフの蛍光灯の映りこみを見ていただければわかると思いますが、それほどツヤはでていません。しかし、クリアをのせるとブラックマイカの輝きがしっかりと感じられるようになり、これからの研ぎ出しが楽しみになってきます。たぶん、すばらしい輝きの塗装になること間違い無しです。(メタリックやマイカに良く出る、輝き片の片寄りもなく、ほこりものらず、まぁまぁ満足できる状況です。)

次回は、クリア塗装の乾燥を待つ間に室内の塗装を進めます。

(ここまでの製作時間11.5Hr+1.0Hr=12.5Hr)