VITZ U 5Door ESE   <Part.2>


写真 説明
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2000年7月31日(月)
さて、すでにボディの塗装も充分乾燥していますが、予定通り先に内装の塗装を行います。
<写真・左>
Mrカラー#97で塗装してあったインパネ下部、コンソールボックス、フロントドアトリム下部をマスキングします。
マスキング後、Mr-カラーの#35でシートとドアトリムのモケット部分を塗装します。シートは忘れずにフロントシートも塗装を行います。
<写真・右>
Mrカラー#35を塗装した後、シートとドアトリムのモケット部分をマスキングします。
マスキング後、インパネと、内装全体をMrカラー#91で塗装します。
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<写真・左>
インパネと、内装全体をMrカラー#91で塗装したところです。
<写真・右>
ここでシートとドアトリムモケット部分のマスキングをはずし、シート部分にMrカラー#91をかるく吹き付けます。これにより、単色ではリアル感の乏しかったシートが多少布地っぽく表現できます。ここでも忘れずにフロントシートも同様にMrカラー#91をかるく吹き付けておきます。
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<写真・左>
シートとドアトリムのモケット部分にMrカラー#91を吹き付けた状態です。上の右の写真と比べていただくと違い、雰囲気がわかると思いますが、質感まではちょっとわかりにくいかも知れません。
<写真・右>
マスキング部分をすべてとった状態です。微妙な色合いの変化まではよくわかっていただけないかも知れませんが、これで内装のおおまかな塗装は完了です。あとは筆塗りで細部の塗装を行います。

(ここまでの製作時間12.5Hr+2.5Hr=15.0Hr)
<30>2000年8月1日(火)
昨日塗装した内装部品の細部を筆で塗装します。
インパネは、実車のカタログや雑誌の写真を参考に、色をいれていきます。エアコンのスイッチ類、カーステレオのスイッチ類、ウインカーおよびワイパーレバーなどはセミグロスブラックを、エアコンスイッチの回りはレッドとブルー、カーステレオの液晶パネルはグリーン、ポケット部分はフラットブラックといったところです。塗料は、Mrカラーとタミヤエナメル塗料を使い分けています。この時にメーターパネルのデカールも貼っておきます。今回はユーロスポーツですので、デジタルメータ仕様としました。最後にステアリングを取り付けます。
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ドアトリムは、パワーウインドウスイッチ部分とシフトレバーパネルをセミグロスブラックで塗装し、シート、シフトレバー、パーキングブレーキレバーを取り付けます。最後に、出来あがったインパネを取り付けます。インパネは、所定位置に置いた後に、両サイドの取り付けガイド部分に流し込みタイプのセメントを流し込めばうまく固定出来ます。
これで室内の塗装は完了です。
いよいよ次はボディの研ぎ出しにはいります。
手間はかかりますが、ボディが実車の雰囲気に近づいていく楽しい作業となります。

(ここまでの製作時間15.0Hr+2.0Hr=17.0Hr)
<32>2000年8月2日(水)
ボディの塗装の平滑さを出すために、#2000の耐水ペーパーでボディ全体に対してくまなく研ぎ出しを行います。
写真のように、白い粉が出てくるようであれば、クリア塗装は完全に硬化しており大丈夫です。この白い粉が出てくる範囲内で平滑さを出していきます。削りすぎないように、私の場合は水はつけずに、ドライのままでペーパーをかけます。水をつけると削り具合や凹凸がわかり難くなります。
凹凸があると、磨いたところとへこんでパーパーが充分かからなかった部分とがまだらになるので、それがなくなるようにペーパーをかけます。なお、ペーパーは小さく切り、目がつまったらすぐに新しいのを使うようにします。
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この写真は、白く出たクリア塗装の粉をふきとったところです。ペーパーをかけたところはこんな感じになります。まだ向かって左のライト付近や、フロントグリルの向かって左側など、きれいにペーパーがかかっていないところがあります。そういうところをペーパーのかどやふちを使って平滑にしていきます。何度もチェックをしながら根気良く、かつ慎重に研ぎ出しを続けます。この作業をしっかりおこなわないと、コンパウンドをかけたときに凹凸が目立つことになります。なお、細かいキズはコンパウンドで必ずきれいに消えますので、気にしないで研ぎ出しを行います。

(ここまでの製作時間17.0Hr+1.0Hr=18.0Hr)

以降はPart.4に掲載します。
<34>2000年8月3日(木)
耐水ペーパー#2000での研ぎ出しを、ボディ全体くまなく行います。写真は、ボディ全体の研ぎ出しを終了したところです。
このあと、ひきつづいて、コンパウンドで磨きます。仕事場のページでも述べたとおり、コンパウンドは、タミヤのラビングコンパウンドを使い、ティッシュペーパーにつけて磨き上げます。もったいないのですが、ティッシュペーパーは惜しみなく新しいのを使い、細部までコンパウンドで磨き上げます。もちろん一度ではキズや曇りが残りますが、3度、4度かけるとキズまったく目立たなくなり曇りもとれてツヤが出てきます。
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適量のクリアをきちんと吹き付けてあれば、特によほどのことをしない限り、中塗りの塗装まで磨き上げることになってしまうことはないでしょう。
あえて気にすることといえば、ティッシュペーパーや布を広く使うのではなく、人差し指くらいの範囲で磨き上げることでしょうか。広い範囲にコンパウンドをつけて磨き上げると、思いもよらぬところを磨いてしまい、中塗り塗装が出てきたなんてことがないとも限りません。左の写真は、まだ完全ではありませんがコンパウンドで磨き上げたものです。
ルーフやドアパネル、フロントバンパーの映りこみを見ていただくと、けっこうツヤが出ているのがわかっていただけると思います。上の写真と見比べて下さい。

(ここまでの製作時間18.0Hr+3.0Hr=21.0Hr)
<36>2000年8月5日(土)
上の写真のあと、さらにボディの平滑度をチェックし、部分的にペーパーがけ、コンパウンドがけを繰り返します。これでOKとなったら、ボディ全体を洗浄し、コンパウンドの粉をしっかり落とします。スジ彫りにはいったコンパウンドの粉は筆や爪楊枝などできれいにとります。チェックしながらの作業かつ繰り返し作業なので、この作業はいつも時間がかかり、今回は3時間かかりました。洗浄後、乾燥したら細部の塗装にはいります。まず、ウインドウモールなどのセミグロスブラックを塗る部分を残し、全体をマスキングします。(全体をマスキングした後、塗装部分をデザインナイフを使って切り抜きます)なお、あとあとのトラブルを避けるために、マスキング時にデカールを貼りつけた部分は、クリア塗装でおさえてあるとはいえ、念のために紙をはさんでマスキングします。
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マスキングしたら、エアブラシでセミグロスブラック(Mrカラー#92)を吹き付けます。
この時、内側の塗装をしたあと内側に貼りつけたままになっている内側のマスキングテープは、ウインドウのふちから0.5mmくらい控えて貼りつけてありますので、その空いている部分をブラック塗装するために、内側からもしっかり吹き付けておきます。塗装が完了したら、内側に貼ってあったものも含めてすべてのマスキングテープをはがします。マスキングして塗装したあと、マスキングテープをはがすという作業は、いつやってもわくわくする瞬間です。
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マスキングテープをすべてはがしてライト部分にクロームシルバー(タミヤカラーX-11)を筆塗りしたところまでの写真が左の写真です。

(ここまでの製作時間21.0Hr+4.5Hr=25.5Hr)
<39>2000年8月7日(月)
テールライトの塗装をおこないます。
ヴィッツの場合、ウインカーランプはレンズは透明でランプがオレンジなので、塗装はクリアレッドのみとします。ウインカーとバックランプの部分がマスキング部分となります。なお、説明書や模型の本などには、レンズ類の塗装は内側にという指示がよくありますが、私はレンズ類の塗装はすべて表側に行います。理由は、私はレンズの塗装も吹き付けのため、マスキングがレンズの内側のカットによりうまくできない(色がにじむ)からです。それと吹き付けの場合は表側の方がきれいに仕上がります。写真ではうまく表現できていませんが、右側が塗装後です。(実際はこんなけばい赤ではありません)
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次にナンバープレートとフロントグリルを仕上げておきます。
ナンバープレートはすでにデカールを貼っておいたので、クリア塗装をおこないます。私の場合、ナンバープレートもツヤを出して輝かせます。ただ、デカールの上へのクリア塗装ですので、デカールの質をよく見極めながら吹き付けます。今回少し縮みがでましたが、あとでペーパーをかけてコンパウンドをかければ問題なさそうです。フロントグリルは、今回は0.5mmのドリルで穴をあけ、メタルックを貼ってと思っていたのですが、ちょっと雰囲気がよくありませんでしたので、シルバー塗装をして、穴の部分にブラックをさすというオーソドックスな方法とすることにします。
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ヘッドライトとテールライトを取り付けた状態のボディです。

(ここまでの製作時間25.5Hr+3.0Hr=28.5Hr)
<42>2000年8月9日(水)
ボディと同様に、クリア塗装したナンバープレートに#2000のペーパーをかけて、コンパウンドで磨きます。ツヤがでたらボディに取り付けます。
フロントグリルは、先日あけた0.5mmの穴をもう少し太いドリルで少しテーパーをかけます。その後#1000くらいのペーパーでドリルの刃でけばだった部分を整えます。きれいに整えたら、Mrカラー#8のシルバーを吹き付けます。

(ここまでの製作時間28.5Hr+1.0Hr=29.5Hr)
   
2000年8月10日(木)
フロントグリルは、さらにクリアを吹き付けます。

(ここまでの製作時間29.5Hr+0.5Hr=30.0Hr)

<43>2000年8月13日(日)
ウインドウガラスの塗装を行います。今の車はすべてウインドウに黒い枠がプリントされていますのでそれを表現します。マスキングの型紙を作成し(今回はヴィッツは3台目なので、すでに作成済み)、それからマスキングテープを切りだし、ウインドウに貼りつけます。塗料がついてはいけない部分はすべてマスキングします。これからは、このように手間がかかる作業ばかりです。
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マスキングが終われば、Mrカラー#92のセミグロスブラックを裏から吹き付けます。
マスキングテープをはがした状態が左の写真です。なお、本ヴィッツキットの場合、フロントガラス上部中央にインナーミラー取り付けの突起がありますので、外側からそれを隠すように他のブラック塗装と同様にブラックを吹き付けておきます。
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ウインカーランプは裏にメタルックを貼りつけ、中央にタミヤエナメルのクリアオレンジを筆でいれておきます。
クリアレンズ関係は、裏にメタルックを貼ってそれに接着剤をつけて貼れば、きれいに仕上がりますので、試してください。後部のトヨタマークもメタルックを貼り、トヨタマークにあわせてデザインナイフで切り出します。このほかにもインナーミラーの鏡の部分にメタルックを貼っておきます。ここまでに仕上がったパーツ(フロントグリル、ウインドウガラス、ウインカーランプ等)をボディに取り付けます。他には、アンテナが金属製なので、塗料がうまくくいつくように、Mrメタルプライマーアンテナに吹き付けておきます。

(ここまでの製作時間30.0Hr+4.0Hr=34.0Hr)
<46>2000年8月14日(月)
最後のパーツです。
ボディ色一色に塗装してあったドアミラーを、ボディ色ではない部分を残しマスキングします。ボディ色ではない部分とは、ドアミラー取り付け部分になります。Mrメタルプライマーを塗ったアンテナとともに、Mrカラー#92セミグロスブラックを吹き付けます。ドアミラーに鏡パーツを取り付けたあと、これらをボディに取り付けるとパーツの取り付けは完了です。あとは、細部の塗装仕上げ(キー穴等細部の色さし)と展示台の製作となります。いよいよ2ヶ月にわたった製作もフィナーレです。フィナーレは2日後に・・・。

(ここまでの製作時間34.0Hr+1.0Hr=35.0Hr)
<47>2000年8月18日(金)
2日後のフィナーレを楽しみにしていただいていた方、ごめんなさーい。m(__)m
お盆休みの予定からフィナーレは16日と見込んでいたのですが、ちょいと予定が狂ってしまい、2日遅れとなりました。
さてクルマとしての最後の作業として、ボディのキー穴へのシルバー、ウインドウォッシャーノズル、排気管の穴のセミグロスブラックをいれます。これでクルマ側の作業は完了です。
次に展示台の作成にはいります。写真が私がいつも使っているWAVEのT-case(M)です。
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展示台にはタミヤの情景シートを貼るのも私の作品の標準仕様となります。
今回は、他のヴィッツと同じ石畳Aという情景シートを使います。情景シートはT-caseの台の大きさにカットし、両面テープとボンドGクリアーで貼りつけます。ちなみに、情景シートのカットサイズは。227×118mmです。
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情景シートを貼ったらボディの取り付けネジの位置にあわせて台に3mmの穴をあけます。また、ボルトの展示台とシャシーの間にいれる透明パイプを適当な長さに切り出します。左の写真がシャシーを展示台に取り付ける前の状態、下の写真が、取り付け後のボルトの状態です。
<50>
いよいよ最後のパーツ。
0.3mmのアルミ版から切り出したネームプレートを#2000の耐水ペーパーをかけてヘアライン状態にし、それを展示台の右前にボンドGクリアーで貼りつけます。アルミ版のパーパーでの研磨はけっこうアルミ粉がでますので、要注意。磨き終わったら洗剤でしっかり洗浄します。アルミ版を貼り付けたら、そこに車名と作者、製作月をプリントしたテープを貼りつけて展示台は完成です。テープは現在のところ、TEPRA PRO SR717を使っていますが、そのうちにもっと見栄えのする方法を考えたいと思っています。かっこうのよいネームプレートを作ってみえる方、手法をおしえていただければ嬉しいのですが・・・。
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ボディの内側にタミヤモデリングワックスをかけて、展示台に固定したシャシーにかぶせて取り付けます。内側にワックスをかけるのはウインドウ内側に静電気でほこりがつくのを防ぐためです。最後に外観にワックスをかけ、ケースに車名、作者、完成日、製作時間などを記述したテープを貼りつけて完成です。たかが、ヴィッツ。しかもまったくの素組みですが、時間で37時間、期間で約2ヶ月充分楽しむことができました。なんと安上がりな趣味なのでしょう。できあがった作品を見ながらニヤニヤしながら見て自己満足に浸り、コレクションがまたひとつ増える喜びをかみしめる、うーーん、わかっていただけますでしょうかねぇー。この至福のひとときが過ごしたくてまた次の作品にとりかかるのです。

(完成までの製作時間35.0Hr+2.0Hr=37.0Hr)